親世代と子世代の結婚観ギャップ　理解から始まるサポート術

「年頃の娘が結婚する気配がない。」

「30になるのに焦る様子もない。」

「このままだと結婚できないんじゃない？そもそも結婚する気がないのかしら？？」

こんな悩みをお持ちのお母さまがたくさんいらっしゃいます。

多くのお母さまは「娘の結婚をサポートしたい」と考えてはいるものの、世代間の違いからくる「結婚観」の違いや結婚に対する世間のイメージの変化を理解できず

「娘の気持ちがわからない」

「うるさがられるだけで疲れてしまった」

と途方にくれていることでしょう。

私自身の経験もふまえ、娘さんをもっと理解したい、しあわせな結婚ができるようサポートしたいお母さまに結婚観のギャップを埋めるための記事を掲載します。

娘さん世代の結婚観

アラサーからそれ以上の年齢の娘さんをお持ちの親御さまの時代は「結婚は当たり前の流れ」でした。

「結婚＝女の幸せ」「結婚＝ゴールイン」などともてはやされていましたね。

高収入な男性と結婚し、家庭を守り、子育てをすることが女性に引かれたレールのような時代がありました。

かつては25歳は売れ残りなどというクリスマス理論まであり、全く失礼な話だなと婚活していた当時の私も思ったものです。

現代はどうでしょう。

男女雇用均等法ができたのは昭和60年。女性の社会進出も進み、30年以上が経過、女性でもバリバリと活躍して自立できる人も増えました。

親御さまがアラサーくらいの年代の頃は周りもみんな結婚していて結婚していないとなると肩身が狭いような感覚があったようですが

今では「結婚してもしなくても個人の自由」。

今では「結婚は人生の選択肢のひとつ」になったのです。

結婚したいかどうか

親御さまの時代は「結婚するのが普通」という風潮でしたから「結婚したいか、したくないか」を考えることもなかったはずです。

結婚することは自然の流れで当時は結婚しない人生を想像することなどほとんどの女性はなかったことでしょう。

大抵、周りにお世話好きの年配者がいらして20代も半ばになれば「会ってみないか」とお見合い話や紹介話を持ってくることなども日常茶飯事でした。

ところが個人の自由になった「結婚する人生」ですから娘さんが結婚したいかどうか、が大変重要なところになります。

娘さん世代は結婚してもしなくてもどちらもあり、と考えている

「結婚に価値を感じない」

「結婚＝お金がかかる＝コスパが悪い」

こんなマイナスイメージを持っている娘さんも多くいます。

女性も社会で働くことが当たり前で今、正社員で働いているから大きな不自由はないし、時間もお金も自由に使えて楽しんでいる、

結婚したら今まで自由に使っていたお金が自由ではなくなったり、結婚しても出産しても働かなくては食べていけない、そんな生活するくらいなら、結婚しなくても良くないか？？と

考える娘さん世代はたくさんいます。

子供を持ちたいか、何人か、子育ての分担

親御さま世代は結婚し、子育てをするのが通例でごく普通のことでした。

子供の人数は多くはないものの2人、もしくは3人、きょうだいがいるご家庭が多く、お一人のご家庭もありましたが「子供を産み育てる」ことに迷いはなく、

子育てはどのご家庭もほとんどは母親が担っていました。

結婚もしくは出産と同時に職場を退職し、子供が小さいうちは子育てに専念し、大きくなってきたらパートタイムなどの非正規雇用で働く女性が多くいました。

娘さん世代は子供を持たない選択も一つの生き方と捉えている

今では結婚相手の男性側も「結婚後も正社員で働いてほしい」「専門職や会社員の女性が人気」婚活市場ではかつて高収入な男性と専業主婦という組み合わせが多かったものですが

完全に変わり、男性も「女性にも働いて家計を支えてほしい」と考えるようになりました。

実際、生活に必要な経費や物価は上がる一方なのに会社員の平均年収は上がっていません。

※2024年平均年収＝460万円　　1990年平均年収＝　464万円　ほとんど同じような数字で推移しており、物価上昇と合っていない

そんな事情もあり、

「子育てがキャリアの足かせになるなら産まなくてもいい」

「子育てにはお金がかかるから私たち世代の年収では子供を持つことは難しい」

「自由なお金と時間がなくなるから夫婦だけがいい」」

そう考える娘さん世代はたくさんいます。

結婚後の仕事、キャリアについて

お母さま世代の方々は結婚後の仕事について具体的に考えていた方はどれくらいいらしたでしょうか。

「結婚＝寿退社」

「出産＝退社し、子育てが落ち着いたらパートかアルバイト」

そんな図式が成り立つ時代でした。

ですから当時の結婚といえば「永久就職」などと呼ばれていましたね。

結婚したら家庭を支えることがいちばん重要でしたからキャリアなんて考えたこともなかった女性がほとんどでした。

今現在40代くらいの女性まではまだまだ「女性が結婚した場合は仕事をセーブして家庭や子育てメイン」が当たり前のような風潮がありました。

出産で産休育休を取得し、復帰して正規雇用で働く時代はつい最近のことなのです。

娘さん世代は結婚後のキャリアを真剣に考えている

今、アラサー世代の女性にとって結婚後の働き方はとても重要で「結婚するお相手を決める」のと同等くらいに真剣に考えています。

その理由の一つに

「生活にかかる費用がかさみ、男性側の収入だけでは生活できない」ことがあります。

物価はどんどん上がっているのに収入は増えていない、せっかくお給料が上がっても同時に社会保険料も大幅に上がってしまい、手取りが増えない、そんな実情があるのです。

経済的な不安から男性の方も結婚相手になる女性の条件として「専門職」「正社員」希望、「結婚出産後も仕事をして家計を支えてほしい」と考える男性が多く、

婚活市場でも主婦希望の女性よりも人気があります。

住居、居住地域

お母さまの結婚した時代は「長男と結婚した場合は義理の両親と同居」もしくは「最初は賃貸に住み、時期がきたら同居」が当たり前の時代でした。

特に地方の場合はこの考え方が大半でした。

また、結婚した女性は「旦那さまの転勤に合わせてついていく」

旦那さまのご実家の近くに新居を構える、

旦那さまの仕事にとって最適な地域に住むのが普通と、いった「相手の男性に合わせる」考え方が主流でした。

娘さん世代は「2人の住みたい場所に住む」「週末婚」「別居婚」もあり、だと考えている

娘さん世代は「2人で働いて家計を支える」「2人とも正社員がいい」「お互いの実家が遠くなのでこのまま都会に永住したい」「海外赴任などがあったら一時的に別居でも構わない」

と考えています。

「夫婦は対等に意見を言い合えるべき」と考えているので必ずしも相手の男性に合わせなくてはならないとは考えていません。

ご自身もしっかりとした職業をお持ちであれば「自分のキャリアプランに合った居住地」を選択できると考えているのです。

お金、夫婦のお財布

お母さま世代は「年収の高い男性と結婚して養ってもらう」「子育て中は仕事を辞めて子育て中心に過ごし、大きくなってきたらパートに出る」外で働くよりも家庭優先、

といった男性の収入に依存できる時代でした。

つまり、旦那さまの収入＝家族全員が暮らすための経費になっていたのでした。

そんな時代だったからこそ、「寿退社」「永久就職」などと言われたのです。

ところが今はどうでしょう。

年収1000万でも都市部では豊かに暮らせるとは言い難い時代になり、男性の収入だけで生活ができるご家庭の方が希少になってきています。

娘さん世代は「自分の身の回りのことは自分の収入で賄おう」「家計は別財布でもいい」と考えている

日本経済はバブル崩壊以来、就職氷河期、リーマンショックなどを経験し、年収が上がらない、収入が少し上がっても税負担がふえて手取りが増えない、物価上昇に収入が追いついていない状況になっています。

娘さん世代は「男性の収入に頼るなんて無理」「一部の富裕層と結婚できるのはよほどの美人だけ」「いざというときのためにも自分も会社を辞めたくない」

と考えています。

自分の身の回りの必要なものは全て自身の収入で賄わなくてはと頑張っていますし、地方在住ならマイカーも必須のため維持費もかかりますからなおさらです。

それに３組に１組の割合で離婚する時代。

「私も正社員で頑張るから夫婦のお財布は別管理」という夫婦も一定数おり、男性側もその方が気楽でいいと考えている場合もあります。

実家との距離感

お母さま世代は結婚すれば「夫の両親に尽くすのが当然。」「堂々と自分の実家には帰りにくい」「遠方の実家でも年に３回は帰省するのが当たり前」

という時代でした。

高齢になってきた両親を呼び寄せて自分の家で同居したり、各種福祉サービスができてきたものの、自宅での生活が難しくなってきた親を老人福祉施設に預けるのは気が引ける時代もありました。

女性の立場はどうしても夫側の意向に左右されることも多く、地方だと特にお正月とお盆の帰省は必須でした。

娘さん世代は自分の実家にも行きたい時に行けるのが普通だし、夫と子供だけでの帰省もあり、と考えている

娘さん世代はかつて当たり前のように言われていた「嫁に行く」という感覚は薄いです。都会だけでなく、地方でもその感覚は薄れています。

自分の実家も夫の実家もほぼ対等に考えているのです。

帰省についても必ず夫婦、また子供も一緒に帰省しなくてはならないとは考えていません。

「ソロ帰省」というようにお互いが無理なく実家との付き合いかたができると考え、

みんなで行っても、夫と子供だけで、夫だけで、私だけで、どれも正解と捉え、選択肢が豊富になりました。

お互いにとって心地よく感じられる親や実家との距離感を世間の常識にとらわれずに自分たちで決められると考えています。

親世代の結婚観では「当たり前」「普通」だったことが「選択できる」ようになった

親御さまの結婚したころと比べて結婚そのものに対する概念が大きく変わったことになります。

結婚すること

子育てをすること

仕事よりも家庭を優先すること

結婚したら夫側の都合に合わせて生きること

義理の両親に仕えること　　など

昭和時代は「普通」「当たり前」と考えられていたことが

現代ではこれらのほとんどが「個人が自由に選択できる」ようになったのです。

そしてどの選択も間違いではないし、どの選択も認められるべきだという時代なのです。

選択できるからこそ娘さんは迷っている

答えが決まっていた方がラクだと思ったことはありませんか。

親御さま世代は「私も結婚するんだな」と感じながら娘時代を過ごし、何の疑いもなく、結婚していたはずです。

「〇〇でも△△でも⬜︎⬜︎でもあなたの好きなように決めていいよ」となったら「私にとっていちばんベストな選択はどれなの？？」

と思うでしょう。

つまり現代のアラサー女性はたくさんある選択肢の中から自分に合うものを選び、決断しなくてはならないのです。

「自由に選択できる」

と言われれば一見、ものすごく良いことにも聞こえますが何を信じ、どう決めたらいいのかわからず何となく結婚した方が良さそうには見えるけれど

恋愛経験の少ない私はどうしたらいいの？

自由気ままに生きてきてしまったし他人と暮らせるのか心配。

と充実した毎日の中でもどこかに引っ掛かりを感じているはずです。

誰かが「こちらの道に進んだらいいよ」「こちらのレールに乗っていけば幸せ行きの近道だよ」と教えてくれた時代が親御さま世代の結婚だったのかもしれません。

娘さんの結婚観を確認する方法

今現在の娘さんとの関係性によってはなかなか聞けないかもしれませんがもし、聞けるならお互いに心の落ち着いているときに聞いてみると良いでしょう。

「それができないから困っている」

「結婚」の「け」の字も出せないくらいこの件でケンカしてしまって話しかけられない状況、どうしたらいいかしら。

そんな親御さまのために娘さんの結婚観を少しでも理解する方法をご提案します。

仕事での頑張りや成果を褒める

娘さんは学業を終えて以来、就職し、お仕事を頑張っていることでしょう。

新卒の会社から転職し、キャリアアップして後輩の指導にあたったり大きなプロジェクトのリーダーに抜擢されているかもしれませんね。

お母さまから日頃頑張っている娘さんを褒めてあげてください。

娘側の心理としていちばん身近な「お母さんに認めてほしい」気持ちがあります。

確かに結婚はしていないけれど会社員として立派に勤め続けている、努力してきたからこそ仕事が楽しいし、毎日が充実しているのです。

「お母さんには到底できない責任ある仕事を頑張っている、あなたは偉いよ」

と言うのです。

結婚していないことを指摘するのではなく、現在の努力を認めると娘さんはホッとした表情に変わるでしょう。

どこかでお母さん、また結婚の話かなと思っているから。

今現在を認めてもらえたことで未来の話を受け入れやすくなる

娘さんも「お母さんは私が頑張っていることをわかってくれている」「ちゃんと認めてくれている」と分かれば

「ああよかった、親不孝ではなさそう」と安心します。

お母さまは結婚に焦っているけれど結婚していないことは人生の選択の一つで悪いことでも

何でもないのです。

そして娘さんがリラックスしているタイミングで「いつかは結婚もしたいと思う？？」と聞いてみてはどうでしょう。

問い詰めるような言い方ではなく、あくまでも穏やかに他の会話の流れにまぎれさせて。

結婚したい気持ちがあることを確認することが第一歩

娘さんは心のどこかで「このままでいいのかな」と思っています。

そんな娘さんを責めるような言い方をせず、まずは「結婚したい気持ちがあること」だけを確認してみましょう。

「いずれ結婚はしたいと思っているよ」

そんな言葉を聞けたなら「早くしないと」と焦る気持ちを一旦、抑えてこう言いましょう。

「そっか。〇〇（娘さんの名前）も結婚願望があるんだね、よかった、お母さん安心したわ。」と率直に今の気持ちを伝えましょう。

そうすれば娘さんもホッとして閉ざしてしまいそうになる心のドアをピタリと閉めてしまうことはないでしょう。

「お母さんに協力できることがあったら教えてね」と伝え、このときの娘さんにあれこれと問い詰めたり、お見合いを薦めたりしないことです。

娘さんにちょっとだけ自身の経験を話す

娘さんに結婚の希望があることがわかって良かったですね。

親御さま世代の価値観を押し付けるようなことは言わず、娘さんが結婚に対してプラスのイメージを持てるように少しだけあなた自身の経験を話してみると良いですよ。

「お母さんはそうだったんだ」

と娘さんは「そんなものなのかな」と半信半疑になりつつ、結婚をイメージしやすくなりますよ。

例えばこんな感じです。

生活を変えるにも若いときのほうが簡単だよ。

若いうちの方が新しい生活に適応するのも早く、親もまだまだ元気な年齢なので旦那さまとの暮らしや家族計画、キャリアアップのことに集中できます。

意外とやっていけるものだよ

他人と生活できるのだろうか、家事をしながら仕事も続けられるのかなあ、、、、、漠然とした不安を感じている娘さんに経験から伝えられる言葉です。

母娘の婚活専門カウンセラー　めぐみ

認定婚活カウンセラー

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都内の短期大学卒業後、 氷河期時代の就活をなんとかやり過ごし、 親との約束を守り、地元で就職、２回の転職後、結婚。 社内初の産休育休後、復帰、ワーママ中。 様々な経験を経て コロナ禍に改めて自分にできることはなんだろうと模索しながら 気になる情報をキャッチ。 以前から勉強したかった「カウンセリング」分野の資格も取得。 なかでも「婚活がいちばん大変でつらかったけれど自分を成長させてくれた経験だった」と感じ、この経験をシェアすることで 超個人的なことである「婚活」で誰にも聞けない悩みを抱える女性にとって 少しのきっかけ作りができればと考えました。 一つめのサイト https://moonhappinesswater.com/ を手探りながら立ち上げ、運営中。 【保有資格】 認定婚活カウンセラー メンタル心理カウンセラー キャリアカウンセラー 栄養士 医薬品登録販売者